日本カーズ・コムレポート 2002年6月13日木曜日
日本カーズ・コム 情報開示研究所 代表研究員 大堀健二
情報開示システムの一環として、買取10(テン)というのをスタートしました。狙いは価格の情報開示です。実際にひまわりコーポレーションで、去年の11月からスタートしています。
仕組は簡単で、ひまわりコーポレーションのホームページに詳しく掲載されています。
買取10(テン)は、展示価格をお客様と決め、10万円マイナスで買取をするというものです。要するに仕入したもの(買取やAA)にプラス10万円で展示価格を決めるというものです。
加修費はマイナスをするので、査定時には日本カーズ・コムの加修シートを作成します。加修シートで算出された加修費を買取10(テン)計算書でお客様へ説明をします。買取価格の算出は、透明性の高いものとなるわけです。
この買取10(テン)がスタートしてどのようなことが起こったかというと、買取の台数が多くなりました。従来の一般的な買取の方法ではオークション相場を見て行うので、他の買取店と比べ、+がつきにくく、なかなか買取ができませんでした。また、買取の際に、お客様とのやり取りが必要で、買取担当の個人レベルにより成果が左右されることが問題でした。
買取10(テン)では、自社の展示価格を決め、買取をするので、やりとり、交渉が発生しません。約束した価格で展示販売するので、価格の透明性が高く、お客の納得性がとても高くなります。
この考え方は、従来の中古車ビジネスでは考えられないものだと思います。お客様が100万円で買い取って欲しいと言ってるものを、110万円で買い取りますと宣言する場合もあるのですから。
展示価格を約束することは、会社の利益を表明しているということになるわけです。透明性が高く、情報開示がされているものであるとお客様にも理解を頂いているようです。
販売価格はこの逆ですから、これも分かりやすいものだと思います。つまり原価+10万円をして決定しているというものです。
仕入価格が300万円以上するクルマに対してでも同じように展示価格が決まるわけですから、これも従来の中古車ビジネスの考えを覆しています。300万円のお金を投入して、最初の値付けが10万円の利益というのは考えがついていけません。従来の中古車ビジネスでは、金利、リスクなど諸経費を考えると仕入価格の2割または、20万円〜40万円くらいの利益は確保したい展示価格になるはずです。
ひまわりコーポレーションの豊田社長は、「中古車ビジネスではなく、銀行と考えている。」と言います。
銀行と考えれば、例えば1週間で100万円の投資金額に対して、10万円の利益があがったとすると、520%の利率になります。利息制限法を軽く越えてしまいます。豊田社長はそう考えているわけです。
中古車ビジネスでは、長期在庫という機会損失による、不良債権が大きな問題であります。長期在庫による不良債権は直撃の大きな損失を与えるのです。従来の中古車ビジネスの方法では、これら不良債権が適切な在庫期間で売れた場合の利益を食いつぶしていたのです。
ひまわりコーポレーションの買取10(テン)では、価格を安く設定できる分、在庫期間が早くなります。それだけ効率が高まるということであり、結果利益に貢献できるということになります。また回転率が上がるので、品揃えアピールも高まるのです。
また、買取で仕入れたクルマはどういうわけか、売れていくスピードが早いのです。活き活きしている在庫とでもいうのでしょうか。
オークションで仕入れることを考えますと、陸送費や落札料などもかかりません。これらの理由から、このような買取、販売の手法は今後のスタンダードになる可能性があります。
日本カーズ・コムの情報開示という視点から見ても、これらの手法は、お客様へ分かりやすいシステムであるということがもっとも大きな強みではないかと思われます。
今後、ひまわりコーポレーションでどのようなことになっていくのか、結果を楽しみにしたいと思います。
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買取10(テン)