エース交易株式会社 情報交差点 シリーズ:がんばれ日本ベンチャー企業
競争を勝ち抜くための智恵と工夫 38
天略経営コンサルタント 角田識之
デフレに流されない経営
大阪市に『ひまわりコーポレーション(代表取締役豊田昭博氏)』という中古自動車販売業がある。4〜5年前に営業社員1人あたりの売上高が業界平均3800万円の中で、2億3000万円と飛びぬけた成果(筆者の見るところ日本一ではないか)を上げ、一躍注目を浴びた会社だ。が、この会社の凄いところは生産性だけではない。創業から25年間、1台の例外もなく一切値引き販売をしていないのだ。”ガメツイ”といわれる大阪においての徹底ぶりに頭が下がる。良果には必ず良因あり。当社を視察し、デフレの荒波を乗り切るポイントを学んでみた。
ポリシー(基本方針)徹底
『すべてのお客様に毎日最高の条件でお届けいたします。お客様の顔色を見ながら値引き額を決めるやり方はいたしません。値引きできるということは、価格に対して適正がないからです。創業以来一円の値引きもしたことがないこの事実は、私達の誇りです。』これは当社5つのポリシーの1つである『エブリデイ・フェア・プライス』の解説文として、お客様にも見えるように看板表示されているものだ。また豊田社長の談話の中では『我が社に入ってこられたお客様は”あっ、この店は値引き交渉する店ではないな”と雰囲気で瞬時にお分かりになるようです。逆に他店では”値引きに応じます”と社員の方が鉢巻きに書いておられるようです。(笑)』、『営業社員の仕事は売ることではなく(価格の合理性、納得性を)説明することなんです。』という下りがとても印象に残った。”値決めは商売人の生命”という鉄則がある。何故なら価格とはお客様に対するわが店、わが社の商売の正当性の証であり、とても重要なお約束事だ。
この価格の妥当性を引き出す独自のシステム『品質チェックシート』が当社の強みと言える。
商人道ルネッサンス
前述の営業社員一人当たりの売上高が業界平均の6倍という成果は、サラリーマンではなく『商売人』集団としての強味が存分に生かされた結果といえよう。『「商人」から見ると「サラリーマン社会」は異常な世界。(指示命令で動くタイプは)放っておいてもバンバン働く人間には絶対かなわない。「公平」な評価と分配のルールとシステムを作れば、どうすれば”稼げるか”は各人が勝手に自由に工夫をする。みんなに「やる気」はあるのだ。「やり場」と「やり方」を考えるのが経営者の仕事だ。「一人分社経営」だ。』これは豊田社長の弁。
300台ある展示車を11の「ブース」と呼ばれるブロックに分け、その担当社員が責任を持って「仕入、販売、リピーター作り」をする。いわば1つの会社の中に小さな11の会社がある感覚だ。その11の会社単位で明確な日々決算をしていく。「一人分社経営」の完成だ。何しろ経営計画作りの第一歩は1人1人がいくらの報酬を得たいかという報酬額を得たいかという報酬額の決定から入るという。そこから逆算して何台販売しなくてはならないか、という営業計画が組み立てられる。商人の特権である”報酬額を決めるのは自分の決意と努力だけである”という人間の自由や権利というものを青天井に開放したシステムといえよう。
紹介企業の概要
社 名:株式会社ひまわりコーポレーション
代表者:代表取締役 豊田昭博
〒538−0032 大阪市 鶴見区 安田 2−2−47
電話06−6915−1190 FAX06−6915−1700
ホームページ
http://happy-himawari.com メール
toyota@happy-himawari.com