はじめまして先ほどご紹介を頂きました(株)ひまわりコーポレーションの豊田です。私どもは自動車販売業でございますので皆様方との共通点も多いかと思います。販売、整備、板金塗装、車検等を取り扱っています。ですから、お聞き頂く内容は理解頂きやすいと思います。これから9時まで約1時間30分のお話をさせて頂きますが、最後に質疑、応答の時間も用意いたしますので、ご質問等はその際にお気兼ねなく何でも聞いて頂ければと思います。
大きな成果
まず、皆様方のお手元にあります"ひまわりガイドブック"をご覧下さい。このひまわりガイドブックは、来場されたお客様にお渡しします。お店の案内としても使っていますが、お客様との商談の際に細かなご説明をさし上げるのに利用しております。一部あたり5百数十円しますがたいへん販売活動、商談には役立っております。これが、土曜、日曜には1日に100部以上出ていくのです。このようなものはなかなか他社様ではお目にかかったことがありませんが、作成すれば大きな効果がございますので作成される事をお薦めします。お客様はこれを見てどのような事を感じているのかを知る必要があります。毎年、このガイドブックは書き換えておりますが、お客様に対し自社をどのように感じてもらいたいかを考えながら作成を行っています。少し中身を紹介してみます。
まず、最初のページですが安心ステッカーというものの説明をしております。『このクルマは安心とサービスを約束できます。』という言葉を明記しておりますが、要するに修復歴についての事や走行距離、保証、取扱説明書などについて明記しているものです。中古車ですからお客様にはたくさんの不安があります。それをひとつひとつ解きほぐしていく機能がこのステッカーにはあります。これらの事は全てのクルマについてステッカーで明記しているわけですが、言葉で説明するよりもすべてにこのように貼っています。このステッカーの見方はこうですよ。とご案内したほうが安心感がもてると考えているわけです。ステッカー類がたくさんあり、それぞれ様々な事をお客様に対しお伝えしているのですが、これも簡単に紙に書いて貼付けをするのではなく、太陽光線にも色焼けしないものを開発して作成しております。ステッカー類が色焼けしていたりすると良い商品でなく見えますからね。
感じて頂ける
次にガイドブックの31〜36ページには『ほかとちょっとちがう?』というひまわりコーポレーションのご案内レポートを掲載しております。これは客観的にひまわりコーポレーションという店を紹介する形でレポートされています。これにより新聞、雑誌の記事を見るがごとくお客様に自社をアピールしているわけです。
また、3〜6ページには『修復歴車とは』ということで修復歴車についてイラストで説明をしています。当社は修復歴車は販売しておりませんが、修復歴車を気にされるお客様にはこれを使いご説明を行います。今日、講演を聴いてくださっている皆様方はプロですのでこのページの内容はよくご理解頂けると思います。しかし、私どもへ来られるお客様はこのように説明しても理解されにくいと思います。しかし、このような説明資料を使い、細かくご説明を差し上げれば『親切にやってくれるな。まじめにやっている店なんだな。』という事はご理解頂けますし、感じて頂けると思っています。19〜22ページには任意保険及び車両保険についてご説明をしています。とくに車両保険についてはなかなかご入会頂くのは難しいですが、このように説明をする道具があればお客様にもご納得頂き易いですし、営業マンもスムーズに説明をすることができます。27〜28ページには『車庫証明の手続きには次の書類が必要です』ということで車庫証明の書類の説明、書き方などを明記しております。お客様の車庫が借地かそうでないか、モータープールか等によりパターンを決め、それに対応する書類をご用意頂いたり、作成して頂いたりします。このようなものがないと営業マンも説明下手がいますので、お客様が混乱したり、間違って作成したりと時間がかかってしまいます。結果、納車が遅れるという事も多く発生します。これでご説明することで確実にご説明ができ、結果大きな効率化につながります。同じように29〜30ページには『クルマの登録とローン申込には、次の書類と手続きが必要です。』という事でそれらを説明しています。お客様により違った書類が必要なので一覧の中で必要なものをペンで囲み、それを用意して頂けるように約束をします。また、それらを何月何日までに揃えてくださいという事で日付を書きこむ欄を設けています。また、頭金をご入金頂く口座も営業マンによって決まっておりますので口座の一覧へ振りこんで頂く口座を囲み、そこへご入金を頂けるようにご説明をしています。口座を営業マン毎に決めておけば振りこみを頂いた際にどの営業マンのお客様かが自動的に分かるようにしているのです。30ページの<手続き期間について>にも明記しておりますが、私どもでは購入後、5日以内で全ての手続きを完了して頂くようにしております。もし、それができない場合には申し訳ないのですが、こちらからキャンセルをさせて頂いております。このお約束をしておけば入金、書類についてもすみやかに頂く事ができます。お約束をすることで5日以内に揃える事ができない場合には、必ずご連絡を頂く事ができるのです。もちろんご連絡を頂けばお待ちさせて頂いております。
知っている
最後のページには当社の地図を掲載しております。なぜ、地図を載せているとお思いになりますか?当然、当社へ足をお運びになったお客様ですから地図は必要ないのですね。これは、ご紹介を頂くためのものなのです。当社では積極的にご紹介をお願いしております。"ひまわり割引券"という割引券があります。この券のウラにはご紹介をしてくださったお客様の住所、氏名を書き込んで頂くようになっています。そのご紹介者氏名を書き込まれた割引券とこのガイドブックを持って新しいお客様が来られるのです。初めてお来しになられるので地図が必要ですね。地図はこのように利用されているのです。このガイドブックはお客様の手から手へ一人歩きをはじめるのです。
紹介者がわかる仕組を作っておりますので、紹介者に御礼のはがきやご挨拶をする事もできます。このような使い方をしているひまわりガイドブックですが、この威力はすさまじく、野球でたとえると2割5分をコンスタントに打つバッターを育てられるのです。このガイドブックを使えば、営業マンの力の差に関係なく標準以上の力を引き出す事ができるのです。野球でも全員が2割5分を打てば優勝すると思います。このような機能を持っているのがひまわりガイドブックです。私どもは社員一人あたり日本一の売上額を誇っております。現在、社員は13名です。それで年間30億円を販売しております。新車は販売しておりませんので中古車とそれに付帯する業務での売上額です。営業は9名ですので営業一人あたりが約3億円の売上をしているわけです。これができるのもこのひまわりガイドブックの威力が大きいと思います。私は全国でこのガイドブックを紹介させて頂いております。『すぐにつくってみよう。』と皆様がおっしゃるのですがいまだかつて未だ見ておりません。作られれば大きな成果が確実にでるのにと思うのです。ですから、知っているという事とやるという事はまったく異質のものであると思うのです。"知っているという事と実際にやるという事の間には大きな差があるのでございます。
原理原則
私どもの販売を行っているものにとって商いの基本というべきか、原理原則は誰もが分かっているのでございます。分かっていてもできない。これが実際ではないでしょうか?先日、NHKで三井越後屋のことが放送されていました。三井越後屋の創業者である三井高利は、1673年に正札、現金、店販売というものを始めました。世界で初めての事だったそうです。実に今から300年以上昔にです。正札というのは定価販売です。また、それまで掛売りがほとんどだったところに現金販売を行いました。正札、現金販売により、低価格で販売を行うことに力を入れたのです。その後の三井越後屋の繁栄は現在でも続いているのです。この三井高利が行った商いは、現在でも優秀な企業が行っている方法そのものです。当然、これらの事は商いを行っている人すべてが知っているはずです。しかし、実際にはこの原則を実行できずに徐々に弱まっていく事が多い。それは、知っているのにやらない、原則を破ってしまう。このようなことから起きてくるものではないでしょうか?
思いの実現
経営の話しをします。"経営は思いの実現"であるということが言えます。もちろん経営者の思いです。経営者は自分自身が考えていること、理想に命をけずりながら近づいていくのです。"思い"を実現するにはその"思い"を人に伝えなければいけません。誰につたえるのか? お客様であり、社員であり、自分のまわりの人々にです。"思い"を伝えたいのに伝わらない。これは"思い"を経営者自らが明らかにしていないからであります。明らかにするためには紙に書く事で可能になります。このひまわりガイドブックもお客様に対する私の"思い"なのです。それを明確に伝えるために作成をしたのです。このガイドブックも当初は数ページのものでした。見なおし、修正し、書き加えして今のものになっております。ひまわりガイドブックは、お客様に対するものですが、私どもには"Himawari Way"という社内の経営方針書というべきものがございます。これも毎年書き換えております。現在、112ページにものぼる方針書となりました。最初は1ページのものだったのです。四六時中いつも手元にし、気づいた事があれば書き加えを行っていった結果、このようなものになりました。21年間毎年作成しておりますのでこれが21冊目のものです。このように紙に書くという事を行えば、"思い"を実現させられるようになります。経営者は常にいろいろな事を考えます。考えが戻ったり、"思い"が堂々めぐりをしないためにも紙に書き、考えていくという事は有効なのです。毎年毎年、着実に"思い"の実現に向かって階段を上がっていけるわけです。
このHimawari Wayは長年、書き加えてくる際に気づいた工夫もしております。本文は、左のページに印刷し、右のページを空白にしているのです。これは、気づいた事を右へ書きこめるようになっているわけで、書き換え時に右ページを見ながら新しいものを検討し、書き加えていくわけです。
『紙に書いて"思い"を伝える』ぜひ、行ってください。
1つの習慣
Himawari Wayをご紹介しましたが、112ページにわたるすべての事は、実際に自社で行っているものだけを書きこんでいます。自社ができないことは一切、書かれていません。これは良いというアイデアはすぐに実際に行ってみます。そして実践できて効果が出たものだけをHimawari Wayへ書きこむのです。
何度も言いますが今日、私の話しを聞いてくださった方はこの『紙に書く』という事を必ず始めてください。船井総合研究所の船井先生もこのようにおっしゃっています。『成功のコツは2つの要素と1つの習慣である』と。ズバリ1つの習慣とは『紙に書く』ということをおっしゃっているのです。ちなみに2つの要素とは、まず1つは自己責任ということです。すべては自己に責任があるのだと物事をとらえるということ。もうひとつはプラス思考で、起こるすべてのことは自分にとってプラスなんだととらえるということです。これら2つの要素へ『紙に書く』という習慣を行うことで成功を手中にできるとおっしゃっているのです。自分のまわりに起こるすべての事は、必要・必然・ベストであるという事ですね。
このように『紙に書く』ということは、人間の能力をより上昇させることにつながるのです。是非、書くという事を実践してください。経営とは思いの実現であり、思いを実現するには、思いを人に伝えなければいけない。人に伝えるためには紙に書くのです。このことを覚えていただきたいと思います。
まさにひまわりガイドブックは思いそのものであるという事をお分かり頂けたと思います。
正しい情報
私たち経営者は様々なことを考えて努力します。しかし、なかなか思い通りにはいかない。なぜでしょうか?お客様に対し、どのようなことを行えば業績が上がるのか、信頼を頂けるのか?じつはこれらをすでに経営者は知っているのです。にもかかわらず、それらを実践できないのです。その理由は経営者の思考パターンがこうなっているからです。
経営者の考えるパターン(思考回路ともいう)
@ 得か > 損か 第1に得か損かを判断します。得なことは良い事だ。損は避けるべき。
A 好き > 嫌い それが好きなのか、嫌いなのか。嫌いな事はやりたくない。
B 良い > 悪い それが良い事なのか、悪いことなのか。悪い事はやりたくない。
経営者の考えるパターンで特徴的なのは、この@〜Bの優先順位であるという事です。しかし、お客様の考えるパターンはどうでしょうか?実は、お客様はまったく逆のB〜@の優先順位で判断をしているのです。
経営者とお客様の考えるパターンがこのように食い違っていてはうまくいきません。これに気づき、実践できた経営者がお客様の賛同を頂けるのだと思います。
お客様が最初に考える、もっとも大事にするBの良いか、悪いかということ、要するに正しいか、正しくないかとも言えますが、これを提供する事がもっとも重要視すべきことであります。先ほどからご覧頂いております私どものひまわりガイドブックは、まさにその良いか、悪いかを判断して頂くために正しい情報の提供をしているわけです。ひまわりガイドブックの中にも掲載されていますが、安心ステッカーやデータステッカーといったお客様がもっとも知りたい情報はすべての展示車両に貼りつけております。また、車両の状態を細かく見ていただく品質チェックシートというものも貼りつけしております。このようなものがなぜ必要なのか、またたいへんなコストをかけ、これらを作成しているかという意味がお分かり頂けると思います。
本物かもしれない
現在の方法、やり方は過去の成功パターンです。人は安定していたいですから、なかなか変化をきらいます。過去の成功パターンを持っている人はそれをなかなか変えられないのです。このような方を"過去の難民"と言います。ある日突然に今までの成功パターンと違った、常識を破ったものがやってっくる。するとそれを批判します。自分とやり方が違うわけですから、それを排除しようとするのです。しかしそこでこう考えて欲しいのです、『これはひょっとすると本物かもしれない』と。どのような事でも最初は異質のものであるのです。そしてそれが時代のニーズに合ったときに成長し、定着するのです。あらゆるものがそうですから、常識を打ち破ること、常識を疑ってみるという事が必要なのです。現在は、新聞・雑誌を見ていてもそのようなことが全産業・業種・業態で起こっているではありませんか。つい2、3年前まで当たり前だったことがまったく違うやり方になった。このような事はたくさんあります。それを感じることができる、将来から現在を考えて見ることができる。"未来からの留学生"そうならなければいけませんね。
チャンス到来
現在、もっともこの常識を打ち破るメディアとしてインターネットというものが挙げられるでしょう。1991年にアメリカが世界にインターネットを公開し、急速な発展を遂げてきました。コンピュータ、とくにパソコンの成長はインターネットによるものであったくらいです。1999年現在、日本におけるインターネット人口は1380万人だそうです。これが2000年には2000万人を超える予測だということです。ものすごい普及率ですね。アメリカではこのインターネットにより、自動車販売の形態が大きく変っています。インターネットのすごさ、なぜそのように成長していくのかは皆さんもよくご存知なので省きますが、このようなメディアの登場により、どのような状況をもたらすのか? 今までの成功パターンできた大企業は展開が難しくなってくるということでしょう。大きなところはそれだけ、あらゆるコストが大きく臨機応変に変化していけないのです。これからは回転の速い零細の時代になると思います。たいへんなチャンスなのです。今こそ、従来の常識を打ち破り、ビジネスを考えていける、また発展させられるチャンス到来というわけです。
このように過去の成功パターンでは私たちは継続していけません。社員全員へパソコンをもたせてインタ−ネットは研究すべきでしょう。大企業はすでに全社員がパソコン1台ずつもって、インターネットができる環境であります。社員数100人以上の会社でもほとんどがそのような状況になっているのです。零細が情報で遅れてはダメです。そのくらいの用意がなければ勝ち残る事はできません。アメリカでは自動車販売の25%がメディアで行われているそうです。2003年には75%がメディアで行われるだろうといわれています。メディアつまり、データの世界は限りなく高効率でコストがかかりません。当然、日本でもその方向へ行くでしょう。自動車販売もかわるでしょうね。コストのかかる販売方法を現在は行っております。ディーラーは大きなコストがかかるわけです。メディアを使った販売が行われるとコストがかからないので価格を安くできるのです。お客様がそのときにどのような判断を下すかは、考えずにもわかる結果です。これらのことは、私が言っているのではありません。私たちの身のまわりでどんどん起こっています。
やり続ける
経営に必要な考え方も進化しているらしいのです。一昔前までは『利、情』の時代でした。利=つまり利益等の利や情=情けというものが主であったのです。現在は『理』の時代であるといわれています。理=とは理念・理論・理屈・合理的というものです。経営にも論理的に説明できるものが必要なわけです。例えば社員さんの給与などに関しても違いをはっきりと説明できないといけません。評価に関しても合理的でなくてはなりませんし、お客様に対してでもそのようなものが必要なのです。『利・情』は『理』があてはじめて生きてくるのです。さらに言いますと21世紀はまた違ったものが必要になるそうです。『信』です。信=とは信頼・信用・信じるというものです。21世紀の経営は『信』の姿勢なのです。これらはある現在の哲学者が言っている事です。『理』の合理的という事は現在必要とされている経営姿勢ですがこの合理的にも欠陥があるのです。例えば、当社では今年の4月1日から夜中12時までオープンという事をスタートさせました。この効果についてよく質問を頂きます。しかし、私どもはすぐの効果は期待しておりません。効果を期待していないというよりも、なくてもやり続ける決心をし、行っているからです。『理』の経営であれば、行っていることに対し、効果を期待します。しかし、『信』の経営では効果がなくてもやるのです。費用対効果だけで判断しないのです。お客様の利便性を考え、12時までオープンしています。だから、効果がなくてもやれるのです。信頼・信用を頂くのは、このような考え方に立った経営であるのです。21世紀の経営をひまわりコーポレーションでは行っています。ちなみに私どもの名刺には"24時間、365日いつでもどうぞ"と書き、会社・自宅・携帯電話の番号を入れております。このような姿勢でないと零細は勝てないのだと思います。意気込みだけが大企業に勝っておりますから。しかし大企業もこれからは『信』を得なければいけませんので必死になって行いはじめます。私どもはさらにその上をいかなければならないのです。休もう、遊ぼうと考えてはいけないです。経営者はビジネス以外のことは考えないくらいの情熱がなければダメです。会社というものはなくなるようになっています。創業100年以上続いている会社はほとんどありません。よっぽどのことを考え、着実に行わなければいけないのです。休みたい、遊びたいでは、本気の人には勝てませんし、継続することさえも難しいと思います。そのようにとらえ、あらゆる事を考えてみるとたくさんのことがわかってきます。例えばクルマを販売する。アフターサービスがある。このアフターサービスを研究し予算化する。そして次のクルマを買い換えてもらうためのビフォアサービス。つまり売る前のサービスとするのです。そうすれば出る金のストレスもなくす事ができますし、お客様にも気持ちよく『売る前のサービス』を受けて頂く事ができるのです。21世紀は『信』の世界ですから、このような事を『理』、仕組として行っていただきたいのです。決してすぐの効果を期待してはダメです。続ける事にのみ効果が出ます。信用・信頼を頂ける21世紀の経営ができるわけです。
奇跡が起こる
私どもで続けているものすごい効果を出すことができるものを紹介します。それはハガキです。ハガキが大きな効果をもたらす事は誰もが知っています。ハガキは一日に5枚書くと奇跡が起こる、10枚書くと天下を動かせるといわれています。それくらい効果があるのに出しつづける人はいない。だから効果があるのですが。私どものハガキはお客様になっていただく前から出します。はじめて来場されたお客様にはウェルカムハガキを出します。そこには『ようこそひまわりコーポレーションへ 私どもが自信を持ってお薦めします!!』というハガキを書きます。そして成約したらすぐに保証の仕組みを説明するハガキを書くのです。お客様は保証や様々なことを納車の際にほとんど聞いていません。うれしくて自分が運転している姿を想像し、ワクワクしています。そんな状況ですから何を言っても上の空。クルマに関する保証内容の説明、メンテナンスのことは毎月出すハガキで1年がかりでご案内をいたします。ですから、私どもがお客様に1年間に出すハガキは10通を超えます。さらに免許更新のハガキや保証の切れる案内も出しています。とくに保証の切れる案内は大事です。1年間の保証をつけて販売していますが11ヶ月目に『もうすぐ保証が切れます、具合の悪いところがございましたら持ってきてください。』という内容でご案内をするのです。そうすればお客様は保証が切れてしまう前に無料で修理する事ができるのです。お客様に信頼を頂けるのはもちろんですが、当社にとって保証が切れたあとは有料で修理させて頂けるようにもなるわけです。ハガキには出すコツがあります。それは出す自社が利益を得ようとするものであってはいけないという事です。あくまでもお客様のためになるハガキでないと、出してもごみ箱へ直行します。よくハガキが来るでしょう?新商品の紹介とかいうハガキが。そのようなハガキは見て頂けるチャンスが本当に少ないのです。お客様のためになるハガキを出すべきですね。ひまわりでは毎月1枚づつ、オイル交換についてとかワイパーのゴム、バッテリーのメンテ、冷却水などについての説明をハガキで行っています。これらはそれぞれ印刷したハガキがあるのですが、その余白にちょっとした一言を担当営業マンがペンで書きこみます。こうする事によってハガキに魂が加わり、威力が倍化します。一言はどんな事でも良いのですが、頭に浮かんでこない営業マンにはあらかじめ季節の挨拶から様々なことを書いた文例をわたしておきます。そうすれば難なく書く事ができます。また、これらのハガキは納車したら全ての枚数を書いてしまうのです。ハガキは1月〜12月に分けられた引出しの中に入れておき、その月になったら該当月のハガキを出すのです。お客様には毎月、ハガキが送られてくることになります。実は納車の明くる日に書いたものが毎月送られてくるのですが、お客様は毎月書いてくれていると思うでしょう。感動しますよ。生涯のお客様になって頂けますね。日本一の生命保険を販売する方も日本一の中古車販売をされる方もじつはハガキのプロなのです。1日に数十枚書くそうです。今日、この話しがすごいなあと思われる方はすぐに実践してください。しかし、先ほども言いましたとおり、効果を期待してはダメです。効果はすぐには現れないと思ってください。良い事はそんなものです。漢方薬のようにじわじわ効いてくるのです。また、良い事ほど時間がかかるというべきでしょう。
時間がかかる
私どもでは昭和58年に新車の低金利販売をしました。私はクルマの販売で事業をしているのだから、金利等の利益を得るべきではないと考えたわけです。そして当時普通は19.75%の金利が常識の時代に3%で販売を行ったのです。すると当然、販売がうなぎのぼりになると思っておりました、しかしまったく逆の効果が出たのです。常識を大きく外れていたのです。"5円飲み放題"という看板を出している店に入りますか?怖くて入れないですよね。これとまったく同じ事が起こったのです。あの店はおかしいとかいろいろなうわさが立ち、販売できなかったのです。それから3年間は業績が落ちつづけ、本当に苦しい時代でした。廃業も考えたほどです。しかし、私には信念がありました。良い事をやっているのだから必ず成功する。そう信じてやりつづけたわけです。4年目にやっと業績が戻りました。そしてそれ以降は爆発的に売れたのです。その当時、トップの成績を得た人は月に新車を78台販売しました。もう見積もりを作成すれば売れたという状況でした。この経験で本物は時間がかかるという事を知る事ができましたし、続けて、はじめて本物になれるのだという事を知りました。ちょっとやって効果がないからすぐあきらめる。これでは新しい常識をみつけられません。新しい常識はこのように考えて探してください。
正直者が報われる
現在は、あらゆるものがオープンになる時代です。プロの情報を素人が難なく入手できる時代なのです。日本を代表するようなシンクタンクの情報を一般の方が自宅でそれ以上の情報を得る事ができる時代なのです。このような時代に、情報を隠そうとしても無理です。私どもが行っているBSNという在庫共有グループがあります。たくさんの会社の中古車在庫をコンピュータでネットワークしていますが、これらは自動的にインターネットへ情報が出されているのです。インターネットを見ることができる環境であればどこからでもこの情報は見ることができます。このような状況で、『小売価格100万円のこのクルマ、実は95万円で売るのですよ。』なんてアピールできないし、知らせる事はナンセンスです。情報は隠す事ができなくなっているのです。正直にやることが将来のスタンダードなのだと思います。隠そうとするものは間違いなく淘汰されるでしょう。とても良い時代になりました。正直者が報われる時代になったのです。この時代の到来は10数年前にきていたという人がいます。しかし、バブルで分からなかったのだと。最高の時代の到来です。努力を続けたものが勝つのですから、どんどんチャレンジしましょう。働きすぎたら過労死すると言われますがそんなことはありません。イヤイヤするから過労死するのです。自らして過労死というのはありません。
ビシッと決める
私は4千年続く会社をつくります。皆さん4千年というと笑うでしょう? しかし、4千年続く会社をつくるとなると根元からしっかりと立っていなければなりません。ただ、きっちりとした考え方があれば1人25年社長を勤めるとすると160人の社長がいれば続けることができるのです。私はこの"正直者が報われる"という時代こそ、過去になかった奇跡の時代の到来であると思うのです。この考え方に基づいた経営をすれば4千年続けられるのだと考えるのです。"正直"は誰に行うのですか?もちろんお客様に対して正直になるのです。また、社員に対しても、だれが聞いてもそのとおりだというサービス、ルールを追及したいのです。先ほど言いましたオープン経営。オープン経営とはただ単に財務諸表を見せるのではありません。それら資料の見方を教えて、戦略的な経営を教えて理解をさせてオープン経営となります。それらを教えず、オープンにしても交際費を見たり、その程度にしか社員さんは見てくれません。ルールを決め、教育をすることは非常に大事な事であります。経営者の報酬もオープンにします。社員に対し、明らかな論理的な説明ができるようにならなければオープン経営とは言えません。賞与の31万円と30万円の差が発生したとします。この1万円の差をきちんと説明できないと社員は納得性を見出せず腐ってしまいます。情に流されると昔から言いますよね。最初にお話しましたがここで『理』というものの重要性が出るわけです。合理的に評価してはじめて情が生きるわけですから、このようなルール・教育を作らなければ将来的に残れないでしょう。『理』によって経営者のモノの考え方をビシッと決めなければいけないのです。このようなものは簡単には作れません。コツコツやりつづけて編み出すものです。真似てもその本質が分からないと成功はしないです。ですから紙に書いて努力を繰り返す。この方法しかないでしょう。努力をせず、ある日突然分かる等ということはあり得ません。私はたいへん生意気なことを言っておりますが、私どもができていない事は一切話しておりません。ひまわりコーポレーションへお越し下さい。すべての事が一瞬にしてお分かり頂けるでしょう。
仕事をしながら
船井幸雄先生はこうおっしゃっています。『お客様に喜びを、社員に幸せを、会社に繁栄を、社会に貢献を!』と。私はこの4つのことのうちお客様と社員のことだけを大事にすれば良いと考えます。そうすれば会社は繁栄しますし、税金を払う事によっても社会に貢献できると考えるからです。また、皆様ならお客様と社員、どちらに重きを置きます?社員に重きを置くべきなのです。社員に幸せを感じて頂くのです。社員がお客様に対応するのですから。社員の皆様方と経営者は何も相反する方向を目指しているわけではありませんから、社員を意識づけし、その力を最大限に発揮して頂けるようにしなければいけないでしょうね。給料を出しすぎて倒産した会社はありません。最大限の力をだして頂き、最大限の給料を出してあげてください。社員に最大限に力を発揮してもらうには意識教育をしなければなりません。知識教育はだれでも受けられますが意識教育はできません。2代目というのは意識教育はしなくても、他の社員より相当のレベルで意識が上です。小さいころからの環境がそうさせているのですね。しかし、社員に意識教育をする事もできます。それにはやはり、紙に書く事を行わせる。つまり、仕事をしながら学習効果で意識教育をしていくわけです。例えばタイムカードというものがあります。これを廃止し、出勤簿を書くのです。毎日出勤した時間を書き、帰る際には退社時間を書く。これにより自分より成績の良いA君はなぜ、自分より成績が良いのかを知る事ができます。A君は他の人より30分早く出社していたのです。また、1台のクルマを販売し稼いだ金額を手書きの伝票によって書き、提出する。するとなぜ、このように利益が出たのか、出なかったのかが自分自身で分かるわけです。仕事を通して学習をし、意識教育をする。このように1人1人の社員に最大の力を発揮して頂かないと良い結果は生まれません。昨年のディーラーの売上対経常利益率が0.1%だったそうです。実に100万円を販売し、1千円の利益が残る。私どもの業界、業種はこのようなたいへんに難しい状況なのです。中古車専業店の黒字企業でも1%〜5%でしょう。儲かりそうに思えても最終的に残る額はわずかです。ですから大手が参入できない業態でもあるのです。社員全員1人1人が利益を出せば、会社全体は利益がでます。利益が出れば賞与もだせるのですから、社員と経営者は同じ方向へ向かって協力し合うべきですね。社員は会社によくやったら報いて欲しいと思っています。また、安定と向上を望んでいるのです。これらについてのことは合理性と納得性も必要であります。この合理性と納得性は非常に重要なもので、新しい社員を募集したり、社員に説明したりするのに論理的に説明できなければ社員は納得しませんし、力を発揮できないのです。商人(あきんど)と商売人という言葉があります。商人とはまさにサービスを提供しお客様にかわいがられるもので、商売人というと少し軽蔑の意識が入り混じった呼び方です。社員には商人になって頂きたいと考えれば、給料ではなく報酬と呼ぶべきです。報酬とは医者とか弁護士が使いますね。"報酬の源泉は売上にあり"、"売上の源泉はお客様にあり"という事が理解できるのが商人です。意識を商人まで持っていく事が私たち経営者の仕事です。商人の生産性は通常の人の数倍です。これは実験的に証明されています。イヤイヤやる、言われてやる生産性を1とすると、納得・理解してやった場合にはそれが1.6倍になるそうです。また、自分から積極的にやると1.6の2乗つまりう2.56倍になるそうです。商人は自らやりますから、イヤイヤやる人の3倍近い生産性を出すのです。零細はとくに商人に活躍して頂かないと持ちません。商人を育てましょう。今の若い人々は古い世代に比べてたいへん優秀です。どんどん優秀な人間が出てくるわけですから、これら優秀な人材が自発的にやれる環境をつくらなければいけません。何度も言いますがそれが経営者の仕事です。
衡平に
社員を自発的にさせるにはきちんとしたスコアをつけなければいけません。スコアとは測定をきちんとするという事です。何でもスコアをつけるからおもしろくできるのです。マラソンで42.195km走ったらゴールがあるというルールがあるので走れるのです。ゴールがどこにあるか分からないけど走れといっても走れません。ルールに乗っ取ったスコアをつけ、測定しなければいけませんね。私どもの仕事は仕入、管理、販売と大きく分けて3つの項目があります。管理はクルマを磨いたり、加修をしたり、売れる状態にすることをいいますが、これも測定できなければ1人1人を評価することはできないですね。クルマを洗うことの測定をする。測定とは金額換算ですから、換算をできるようにしなければなりません。私どもではこれらを測定できるようにしています。ですから1人あたり日本一の販売額を誇る事ができたのだと思います。一切、昇給もベースアップもしないですが、衡平にスコアをつける事で他社よりも格段に高い報酬を出すことができているのです。衡平とはつりあった状態をいいます。要するに測定した金額が自己と他とつりあっているという事です。衡平に測定することが公平感につながるのです。
自分のもの
経営は配分する事から考えると戦略的な発想になります。報酬を労働配分、広告等を戦略配分、アフターサービス費を責任配分、一般経費を一般経費配分として考えます。さらにこの大きな配分を細かく分けて見ます。労働配分には営業マンの報酬、事務員の報酬、アルバイトの報酬などに分かれます。このように分けたり合わせたりしながら見ることで戦略的な発想が生まれるのです。これらを時系列的に見れば、より戦略を練るのに役立ちます。1年先、2年先、5年先の計画を考えるのにもこのように考える事をすれば、構成比の%をシミュレーションする事で簡単に計画書が作成できるのです。
今日、皆様方にご紹介した私どもの事は、実践的確信と論理的確信を得たものだけを紹介しております。物事には現象と本質があります。木にたとえると現象は枝葉で本質は根っこ、幹の部分です。今日お話した現象と本質、何かを感じて頂き、本質を理解され、実践したなら、それは真似ではなく、自分のものなのです。枝葉だけを見てそれを真似ても結果は出ません。幹・根っこをの本質を理解して頂いて実践されれば自分自身で見つけた事と同じなのです。今日はたくさんのことをお伝えしたく様々なことを言いましたが、感じたことを大切にして頂き、何か是非にも実践して頂きたく願っております。
本日はありがとうございました。
豊田昭博講演
1999年5月20日 京都講演
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